令和4年度の税理士試験まで残り100日を切り、受験生の方にとっては直前期の重要な時期に入りました。
今回は、当サイトの運営者自身が税理士試験の受験生だった頃に実践していた勉強テクニックについてご紹介したいと思います。
① デス・ノートの作成
まず一つ目は、「デス・ノート」を作成することです。
「デス・ノート」とは、そこに書いたものを抹殺するノートのことです。
何を書くのかというと、練習問題や答練で間違えた内容について書きます。
実は、「デス・ノート」を作り始めたのは僕が高校生のときで、税理士試験の受験生になる前から実践していました。
当初は「ミス・ノート」という名前で間違えた内容をメモするようにしていたのですが、この名前だと、見返すたびに「あぁ、こんなにたくさんミスを犯してしまうなんて、自分はなんて情けない人間なんだ・・・」と暗い気持ちになってしまいモチベーションが下がってしまいます。
そこで、発想の転換で、名前を一文字変えて「デス・ノート」にすることにより、「ここに書いた間違いは全部抹殺してやる」と非常に好戦的で前向きな気持ちになることができました。
その後も、大学受験でも税理士試験でも、間違えてしまった内容は「デス・ノート」に記載するようにして、常にミスに対する殺意を維持するようにしていました。
(僕はできるだけ雰囲気を出すために、黒い表紙のノートに白色のペンで「✞DEATH NOTE✞」としっかり書くようにしていましたが、他人に見られたらちょっと痛い人と思われる可能性があるため注意しましょう。)
僕は非常におっちょこちょいな性格でケアレスミスが絶えなかったため、「デス・ノート」の作成はとても効果的でした。
ただし、ただ闇雲に書くだけではあまり効果はなく、自分がどういう状況でミスを犯してしまったのかを具体的に書くことで、ミスの原因を探ることが重要です。
また、「デス・ノート」に書いた内容を暗記することも非常に重要で、僕にとってはAランク理論暗記と並ぶくらいの重要性で自分のミスの内容を暗記するようにしていました。
例えば、消費税法の勉強の際に、答練で「前課税期間が9か月なのに、中間納付額を計算する際に12か月で割って(×6/12)と計算してしまった」というミスを実際にしたことがあります。
そのミスの内容を「デス・ノート」に具体的に書き、しっかりと自分のミスに向き合ったことで、ミスの原因は「練習問題では前課税期間が12か月のことが多かったから、無意識に12か月で割ってしまった」ということだとわかりました。
そして、そのミスをAランク理論と同じくらいの重要性をもって記憶することで、「中間納付の計算」の際には条件反射で「前課税期間の月数に気をつけなきゃ!」と意識が向くようになり、ミスを減らすことができるようになります。
このように、自分が犯したミスを抹殺する「デス・ノート」を作成することは、税理士受験のみならず、あらゆる試験の勉強に対しても効果的です。
② 呪いの部屋暗記法
続いての勉強テクニックは「呪いの部屋暗記法」です。
この方法では、部屋中の至る所に暗記事項を大きな紙に大きな字で書いて貼り付けます。
この方法も僕が高校生だった頃に始めたもので、数学の公式や英単語などの暗記事項などを紙に書いて部屋中に貼り付けていたのですが、友人が部屋に遊びに来た際に「まるで呪いの部屋だな」と、御札がいっぱい貼ってある呪われた部屋のようだと言われたため、自分の中ではこの勉強法を「呪いの部屋暗記法」と読んでいます。
暗記の秘訣は「何度も繰り返し見て頭に叩き込むこと」です。
テキストやノートに書いてある暗記事項は、テキストやノートを手に取ってそれが書いてあるページを開かない限り情報が目に入ることはありません。
しかし、部屋の壁中の至る所に貼っておけば、日常生活の中で嫌でも暗記事項を目にすることになるため、強制的に何度も何度も繰り返し見て頭に叩き込むことができるようになります。
これ以上に反復して暗記事項を頭に叩き込める方法はないと思います。
重要なことは、近づかないと見えないような小さな字で書くのではなく、遠くから離れていても見えるくらいの大きな字で書くことで、部屋のどの位置にいても見えるようにすることです。
このように、部屋中の至る所に暗記事項を大きく書いて貼っておくことで、日常生活の中でその情報に何百回・何千回といやでも触れることになるため、テキストやノートに書いてあるだけのものより頭に叩き込める頻度が桁3つほど変わってきます。
実際、僕が受験生だった頃も、壁に貼っておいた内容の暗記の精度は、他の貼ってない内容のものと比べて段違いに良く、この方法は非常に効果的だったと実感しています。
部屋が呪われているような禍々しい雰囲気になりますが、非常に精度の高い暗記が可能となるため、抵抗がない方は是非実践してみてください。
③ チャリ勉
受験勉強をしていると、なかなか運動をする時間が取れず、運動不足になってしまう方が多いと思います。
そこで、勉強と運動を同時にこなせる一石二鳥の方法が「チャリ勉」です。
この方法では、エアロバイク↓が必要になります。
エアロバイクといっても性能はピンキリですが、安いものだと1万円程度でも手に入るため、自宅のスペースに余裕がある方は購入をオススメします。(勉強だけでなく、映画を見たり本を読んだり、ゲームをしたりなどの娯楽と運動を一石二鳥でこなすこともできるためとてもオススメです。)
自宅に置く余裕がなくても、ジムに行けばたいてい置いてあります。市や町などが運営している公営のジムは安価で利用できるため、僕はよく近所の公営ジムに通っていました。
「チャリ勉」では、ペダルを漕ぎながら理論暗記をしたりテキストを読んだりします。
有酸素運動をすると脳が活性化して記憶力、情報処理能力などが高くなるため、机に座って勉強するよりも効率よく学習できることもあります。
ただし、ペダルの負荷が重すぎたり、あまりに長時間やりすぎる場合は、疲労の方が大きくなり勉強に集中できなくなるため、ほどほどにしておきましょう。
この方法なら、勉強とかねて運動もでき体力をつけることもできるうえに、体重を気にしている方にとってはダイエットにもなるというメリットもあります。
ちなみに、宣伝となりますが、「消費税法 無敵の一問一答」など当サイト運営者が制作しているアプリシリーズも、スマホさえあれば問題を解くことができるため、エアロバイクを漕ぎながら学習するのにうってつけです。是非エアロバイクを漕ぎながら消費税法一問一答アプリをやってみてください!
④ 風呂勉
続いての方法は「風呂勉」です。
この方法は、見ての通りお風呂で勉強する方法です。
理論など何か暗記したいことが書いてあるページをコピーしてお風呂に持って入ります。
コピーした紙は水に濡れると壁に張り付くため、それを見ながらお風呂に入ります。
お風呂から出た後は、びしょびしょになった紙はそのままポイッと捨てればOKです。
この方法では、数10分程度ではありますが、入浴中の時間をも無駄にせず暗記に回せます。
僕はお風呂の中くらいリラックスしたい派だったので、普段からいつもこの方法で勉強していたわけじゃありませんが、試験直前の時期は入浴時間すら無駄にしたくなかったので、この方法でお風呂の中でも暗記をしていました。
⑤ 音声入力理論暗記法
最後に紹介するのは「音声入力理論暗記法」です。
税理士試験の理論問題は、理論暗記用教材で暗記した内容をそのままベタ書きする出題が多いため、正確に暗記する必要があります。
しっかり暗記できているか確認するために、実際に紙に書き出している方も多いかと思いますが、手で書いていると非常に時間がかかります。
そこで、スマートフォンやパソコンの「音声入力」を使えば、喋った内容がそのまま文字起こしされるため、暗記できているか確認するための時間を大幅に削減することができます。
iPhoneの場合は「Siri」、Androidの場合は「Google音声入力」を使ったり、パソコンの場合は「Googleドキュメント」やGoogle Chromeの拡張機能などに様々な音声入力ソフトがありますが、近年の音声入力ソフトの精度は非常に高く、どれを使ってもかなり高い精度で文字起こししてくれます。
ただし、本試験では実際に手で書いて解答しなければならないため、たまには実際に紙に書き出す練習も怠らないようにしましょう。