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法人税の計算において連結納税制度を採用している場合は、連結グループ間の所得金額と欠損金額を損益通算して申告することができます。

では、連結納税制度を採用している場合は、消費税の計算にどのような影響が生じるのでしょうか?

今回は、連結納税制度を採用している場合の消費税の申告に関する注意点について解説したいと思います。

 

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連結納税制度とは

連結納税制度とは、親会社が直接又は間接に100%の株式を保有する子会社を1つの連結グループとみなして、親会社が法人税の申告を行う制度です。

連結納税制度を採用した場合、親子会社で課税所得の損益通算ができるというメリットがある一方、連結加入前の子会社の欠損金額が切り捨てられたり、連結加入時に資産負債を時価評価しなければならないというデメリットがあります。

なお、税務会計における「連結納税制度」と企業会計における「連結会計」は、名称は似ていますが全く別物です。

 

消費税は単体納付

連結納税制度を採用している場合であっても、消費税は親会社・子会社がそれぞれ個別に申告します。

したがって、消費税は法人税のように親会社がまとめて申告納付する必要はなく、子会社が連帯納付責任を負うこともありません。

また、納税義務の判定もそれぞれ個別に行うため、親会社が課税事業者であったとしても子会社が免税事業者である場合は、親会社のみが消費税の納税義務を負います。

 

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子会社の課税期間を連結事業年度に合わせる必要がある

法人の課税期間は「事業年度」とされていますが、「事業年度」は法人税法に規定する事業年度をいいます。

法人税法では、連結納税制度を採用する場合、連結子法人の事業年度は連結親法人の事業年度に合わせることとなり、連結子法人の事業年度は連結加入日でカットされ、連結加入日の前日までの事業年度はみなし事業年度とされます。

したがって、消費税の課税期間も法人税の事業年度に合わせて、消費税の申告納付を行うことになります。

設例
親会社P社は子会社S社の株式を100%保有しており、×02年4月1日から連結納税を開始した。
なお、P社の事業年度は4月1日から3月31日まで、S社の事業年度は1月1日から12月31日までの1年間である。

連結納税のタイムテーブル

上記設例の場合、S社の事業年度はP社に合わせることとなるため、×02年1月1日から×02年3月31日(連結加入日の前日)までの期間がみなし事業年度となり、その後は毎期4月1日から3月31日までの連結事業年度に合わせて納付税額を計算することになります。

 

経理方式や計算方式を統一する必要はない

連結納税制度を採用していたとしても、消費税法上は親会社と子会社は別の人格の法人と考えるため、経理方式や計算方式を統一する必要はありません。

例えば、親会社で税込経理方式を採用している場合に子会社で税抜経理方式を採用してもかまいません。また、親会社が原則課税方式で消費税額の計算をしている場合に子会社で簡易課税制度の適用を受けて消費税額の計算をしても大丈夫です。

 

提出期限の延長の特例はない

連結親法人は、会計監査人の監査により2月以内に決算が確定しない場合等は、税務署長の承認を受けることにより法人税の連結確定申告書の提出期限を2月延長することができます。

しかし、消費税の申告に関しては上記のような提出期限の延長の特例はないため、課税期間の末日の翌日から2月以内に申告書を提出する必要があります。

 

関連するアプリの問題

消費税法 無敵の一問一答

問題番号 タイトル
1095 連結納税制度の適用を受けている場合の連結親会社の納税義務
1096 連結納税制度の適用を受けている場合の連結子会社の納税義務

 

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