最近、空き家等を利用して旅行客に部屋を貸し付ける「民泊」が流行っています。

Airbnbなどを利用して、空き家を持っていれば誰でも簡単に民泊として部屋を貸し付けることができるようになりました。

しかし、民泊を貸し付けて収受した宿泊料の消費税の取扱いはどうなるか、あまりよくわかっていない方も多いのではないかと思います。

そこで、今回は、空き家を民泊として貸し付けた場合の消費税の取り扱いについてご説明したいと思います。

 

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空き家等を民泊として貸し付ける方法

空き家等を民泊として貸し付ける方法は、以下の3種類の方法があります。

民泊サービスを提供する方法
① 旅館業法に規定する一定の許可を受けた「簡易宿所」として貸し付ける方法
② 国家戦略特区法に基づく都道府県知事の許可を受けた「特区民泊」として貸し付ける方法
③ 住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)の届出を行って貸し付ける方法

上記のいずれの許可も受けていない空き家等を貸し付ける行為(いわゆる「ヤミ民泊」)は禁止されているので注意しましょう。

 

非課税とされる住宅の貸付けの範囲

消費税法では、「住宅の貸付け」については非課税取引に該当するため、消費税を課さないこととしています。

ただし、「住宅の貸付け」ならなんでも非課税となるわけではありません。

非課税とされる「住宅の貸付け」については、消費税法別表第一で次のように規定されています。

住宅(人の居住の用に供する家屋又は家屋のうち人の居住の用に供する部分をいう。)の貸付け(当該貸付けに係る契約において人の居住の用に供することが明らかにされているものに限るものとし、一時的に使用させる場合その他の政令で定める場合を除く。

かっこが多くて読みにくいですが、太字で示したように民泊のように住宅を一時的に使用させるだけの場合は消費税は非課税とされません。

この時点でネタバレとなってしまいましたが、もう少し詳細について説明したいと思います。

消費税法施行令第16条の2では、どのような場合に非課税とされる「住宅の貸付け」に該当しないこととなるのか、詳しく規定されています。

(住宅の貸付けから除外される場合)
法別表第一第十三号に規定する政令で定める場合は、同号に規定する住宅の貸付けに係る期間が一月に満たない場合及び当該貸付けが旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第二条第一項(定義)に規定する旅館業に係る施設の貸付けに該当する場合とする。

よって、貸付期間が1か月以下の場合は非課税とされる「住宅の貸付け」の範囲から除かれます。

民泊を貸し付ける期間なんて長くてもせいぜい3~4日程度だと思うので、この時点でほぼアウトです。

さらに旅館業法に規定する旅館業に係る施設の貸付けに該当する場合も非課税にはなりません。

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旅館業に係る施設の貸付けとは

旅館業法第2条第1項では、「旅館業」について以下のように規定します。

この法律で「旅館業」とは、旅館・ホテル営業、簡易宿所営業及び下宿営業をいう。
2 この法律で「旅館・ホテル営業」とは、施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、簡易宿所営業及び下宿営業以外のものをいう。
3 この法律で「簡易宿所営業」とは、宿泊する場所を多数人で共用する構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、下宿営業以外のものをいう。
4 この法律で「下宿営業」とは、施設を設け、一月以上の期間を単位とする宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業をいう。
5 この法律で「宿泊」とは、寝具を使用して前各項の施設を利用することをいう。

上記のいずれかに該当する場合は、旅館業法に規定する旅館業に係る施設の貸付けに該当することとなり、消費税は非課税にはなりません。

ほとんどの民泊は第2号の「旅館・ホテル営業」か第3号の「簡易宿所営業」のいずれかに該当することとなります。

したがって、空き家等を民泊として貸し付ける場合は消費税は非課税とならず、宿泊料は課税売上げになると考えておいた方が良いでしょう。

なお、空き家等の貸付けであっても、居住用であることを明らかにしたうえで、当該空き家等を1か月以上貸し付ける旨の住宅賃貸借契約書を作成している場合は、「住宅の貸付け」に該当し、消費税は非課税となります。

 

自己所有の空き家でなく、他者から賃借している住宅を民泊として貸し付ける場合の注意点は、以下の記事をご覧ください。

 

関連するアプリの問題

消費税法 無敵の一問一答

問題番号 タイトル
132 空き家の貸付け(民泊サービス)に係る宿泊料

 

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