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源泉徴収義務者である事業者から報酬や預金利息の支払いを受けるときは、源泉所得税等が控除差し引かれた金額の支払いを受けます。

この場合、実際に支払いを受けた金額である源泉所得税等控除後の金額をもって売上げを計算している方もいるかもしれません。

しかし、消費税を計算するうえでは、源泉所得税等相当額もちゃんと売上げとして計上しないと過少申告となってしまいます。

今回は、源泉徴収税額が差し引かれた金額の支払いを受けた場合の経理処理方法について解説したいと思います。

 

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源泉所得税がある場合の消費税の取扱い

源泉所得税等を控除された金額の支払いを受けた場合の消費税の取扱いについては、消費税法基本通達10-1-13に次のような記載があります。

(源泉所得税がある場合の課税標準)
事業者が課税資産の譲渡等に際して収受する金額が、源泉所得税に相当する金額を控除した残額である場合であっても、源泉徴収前の金額によって消費税の課税関係を判定するのであるから留意する。

したがって、源泉徴収された金額の支払いを受けた場合であっても、源泉徴収前の金額を売上げとして計上する必要があります。

 

個人事業者が源泉徴収された場合の経理処理

個人事業者Aは、取引先から報酬金額100,000円について、源泉徴収税額10,210円が差し引かれた89,790円の支払いを受けた。

個人事業者が源泉徴収された場合は、源泉徴収税額は必要経費に算入せず、「事業主貸」などの勘定で処理し、貸方は源泉徴収前の金額をもって売上げを計上します。

個人事業者が報酬の源泉徴収された場合(事業主貸で処理する場合)

なお、取引先が多い場合などに源泉徴収税額がいくらなのか帳簿上からすぐに把握できるようにしたいときは、「事業主貸」ではなく「源泉所得税等」などの勘定を作って処理してもかまいません。

個人事業者が報酬の源泉徴収された場合(源泉所得税等で処理する場合)

 

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法人が源泉徴収された場合の経理処理

当社は、銀行から預金利息100,000円について、源泉徴収税額15,315円が差し引かれた84,645円の支払いを受けた。

法人が所得税等を源泉徴収された場合は、当該源泉徴収税額は法人税の計算上一定の金額を税額控除することができます。

源泉所得税相当額については「法人税、住民税及び事業税」勘定で処理します。

法人が源泉徴収された場合の仕訳(法人税、住民税及び事業税で処理する場合)

なお、期中は「仮払法人税等」勘定で処理し、期末に「法人税、住民税及び事業税」勘定に振り替えてもかまいません。

法人が源泉徴収された場合の仕訳(仮払法人税等で処理する場合)

(参考)法人税の申告調整

法人税の計算上、源泉所得税等は損金経理するか、損金経理せずに税額控除するかは事業者の任意とされていますが、税額控除をした方が納付税額が少なくなります。

源泉所得税等について「法人税、住民税及び事業税」などの費用として損金経理した場合でも、次のように申告調整することにより税額控除を受けることができます。

法人税の申告調整

 

源泉徴収される金額

源泉徴収税額は、請求書等で報酬金額と消費税等の金額が明確に区別されている場合は、消費税等を含む税込報酬金額をもとに計算しても税抜報酬金額をもとに計算してもどちらでも構いません。

詳しくは、以下の記事をご覧ください。

 

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